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オーディション合格者に聞け!オーディション合格者に聞け!

第11回 08/10/09号

「ゴミ箱」の一番の見どころは何でしょうか?

松田:何だろうね?

長嶋:物理エンジンを載せた、というのが一番大きな要素だと思いますね。……という話をしたらどうですか?

松田:なるほど……。ここに応募した作品も、物理エンジンを動作するプログラムを送らせてもらったんですよ。物理エンジンは今でこそHavokとか、PhysXとか普通に出ていますけど、今から数年前はそれほど一般的ではなかったんです。これを使ったら絶対ゲームが面白くなるという確信があって、「ゴミ」というテーマと物理エンジンを絡めたゲームを作りたい、ということは以前から考えていました。この思いは昔からブレていないですね。こんな感じかな?

長嶋:良い話だと思います(笑)。

制作中に苦労された点はありましたか?

松田:制作が終盤に近づいた今はそれほど滞りは感じないですけど、ゲーム制作自体が初めてだったので、初期は何にしてもトライ・アンド・エラーの繰り返しで大変でしたね。

松下:ゲーム制作を5年や10年続けている会社は当たり前に持ってるライブラリを、僕らは1から作らないといけなかったんですけど、それを含めて割と普通のスケジュールで進行しています。なので前半の作業でできるだけ要素を詰め込こんで、後半は楽っていうパターンにしないと絶対に終わらないと思ったので、この半年間は無茶苦茶なスケジュールでした(笑)。

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では、逆に楽しかったことは?

長嶋:一度完成したデモを他のオーディション合格者やSCEスタッフの皆さんに見てもらうんですけど、おかげ様ですごく評判が良かったので、それが励みになりましたし、楽しかったですね。みんなに喜んでもらえるものを作っているんだ、という実感があって勢いに乗れました。

松田:僕はゲームを作っている最中が一番楽しいですね。完成したものに関しては、もちろんよく出来ているとは思うんですけど、今はまだ満足感というのはそれほど感じないです。発売されたら変わるかも知れないですけど。

長嶋さんと松下さんは、ご自身で「こういうゲームを作りたい」という思いはありますか?

長嶋:自分でやってみたいこともあるんですけど、今回の「ゴミ箱」でも自分のアイデアを入れてもらっているし、グラフィックも自分のデザインで決まっていたりしているので、満足感は充分にありますね。

松下:僕は自分が企画を主導してやっていこうという気はないんです。仮にやったとしても、大して面白くないと思うんですよ(笑)。そこは「自分の道じゃない」と自覚しているので、面白い奴が考えたことをどれだけ最大限に作れるかを考えるのが自分の進むべき道だと。ただ企画がつまらないとダメ出しはしますけどね。「企画を諦めた俺よりも、面白くないと許さないよ」ってことで。

松田:……という厳しい状況の中でやっていますから、なかなか大変です(笑)。

ほかの合格者の方が「現場は楽しい」と仰っていましたが、皆さんは現場にどのような感想を持っていますか?

松田:楽しさが3割、苦痛が7割……ですかね(笑)。何故かというと、ここでは何をするのも自由なので、人から仕事を与えられるのではなくて、やりたいことを自分で見つけなければならないんですけど、それが見つかるまでは大変ですよね。

では3割の「楽しさ」というのは?

松田:やっぱりそこを聞きますよね(笑)。

長嶋:いろんな経歴の方がいらっしゃるので、今までの仕事の話を聞くだけでも楽しいですよ。それと僕らが思いつかないような作品を作って見せてくれるので、互いに良い刺激を受け合うというのが一番大きいですね。

松田さんは会社を経営する上で何が重要だと考えられていますか?

松田:現状はチームの人数が少ないので、コンセンサスが取りやすいという良い面がある反面、1人に要求されているものはどうしても増えてしまうんですけど、そこを辛いと思ったら負けなんですよね。ゲームを作ること自体が楽しいはずなんだから、楽しく知識の収集をすることが大事だと僕らは考えています。僕は自分でリーダーとは思ってないですけど、企画の発案者である以上は最後までケツを持たなければいけないと思っているので、長嶋のグラフィックに関しても、松下のプログラムに関しても、「こうやってみたら?」という話は最初にしっかりやろうと。それこそ僕が「JET」と呼ばれる由縁ですね

では、今後会社をどうやって盛り上げていきたいですか?

松田:僕がやるべきことは「いかに楽しく、良い環境で働けるか」だと思うので、そこが一番の目標ですね。自分たちが楽しみながら家族も大切にして、面白いゲームを作っていけるように頑張っていきたいです。

最後に、今回のオーディション「PlayStation®C.A.M.P!」の応募を考えている方へコメントをお願いします

長嶋:現場に入って思ったのが、先ほども言ったんですけど割と放っておかれるんですよ(笑)。自分で目標を見つけて、自分で学んでいかないとキツイので、時間を有効に使わなければいけない。そのやる気がある人なら、逆に毎日が楽しいんじゃないかなと思います。

松田:そうだよね。オーディション合格者には制作する場所と資金、それと機材を提供して頂けるんですけど、これってものすごく贅沢なことなんですよね。でも、いざ現場に入って何をしようかというときに、目標をどこにどう立てるかが重要で、そこがブレない人のほうがやりやすいんじゃないかな。「自分はこういうことをやりたいんだ」という強い気持ちと、ダメだと言われてもすぐに諦めないタフな精神が必要だと思います。

松下:……以下同文で(笑)。

どうもありがとうございました

Text by ねこひげ合同会社ライター 山本博幸

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